2011/08/11

安愚楽牧場 県内最大の倒産に衝撃

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20110810-OYT8T01157.htm
安愚楽牧場 県内最大の倒産に衝撃
(2011年8月11日  読売新聞)

雇用直撃、取引先に不安
和牛オーナー制度で知られる「安愚楽(あぐら)牧場」(那須塩原市)が民事再生法の適用を東京地裁に申請したことが10日わかり、県内の関係者に動揺が走った。今後は雇用問題に加え、取引先にも影響が及ぶのは必至で、県内の関係者は今後の成り行きに注目している。
民間信用調査会社の東京商工リサーチ宇都宮支店によると、負債総額は619億円(3月末時点)で、県内では過去最大の倒産という。安愚楽牧場の常務執行役員は10日夕、報道陣の取材に応じ、「現在、肥育中の約14万5000頭の牛に餌を与え続けるためにも、民事再生法の適用申請が一番良いと思った」と強調した。
しかし、業務の大幅な縮小に伴い、従業員数を減らすことも検討されている。那須町内の直営牧場で働く20歳代の男性は「会社の指示に従う。でも、今は不景気なので解雇はちょっと…。これからどうなるんですかね」と不安そうな表情。別の直営牧場の男性も「どうしたらいいか分からない。泣きたい気持ちだ」と言葉少なだった。黒磯公共職業安定所は情報収集を急いでいる。
動揺は取引先にも広がった。那須塩原市内の石油販売業者は安愚楽牧場に毎月約80万円相当の石油類を納入しているといい、「売掛金が約300万円ある。以前は月末締め・翌月末払いだったが、ここ数年は支払いが3か月後に延びていた。これでは中小業者には厳し過ぎる。本当は取引したくなかった」と悔やんでいた。
一方、オーナーの焦りは募るばかりだ。東京都内の主婦(67)はこれまでに5150万円を投資したという。安愚楽牧場は債権者説明会を開くとしているが、「説明会までに会社が何をするか分からない。早く対応できるよう、被害者で連携していきたい」と話した。

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