2011/08/20

安愚楽牧場 破綻 姿をくらませた女社長の素性

http://gendai.net/articles/view/syakai/132099
安愚楽牧場 破綻 姿をくらませた女社長の素性
2011年8月15日 掲載

被害総額は豊田商事事件の倍の4000億円
和牛投資で高配当を得られる――。
こんなうたい文句で投資家を集めた“和牛オーナー制度”の「安愚楽牧場」(那須塩原市)が10日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。投資家たちは騒然だ。
同社は81年に設立され、全国40カ所に牧場を所有。和牛に投資すれば年利3~7%の配当を受けられることで話題を呼び、7万人の投資家を抱え、今年3月期決算では過去最高の年間1000億円を売り上げた。1億円以上投資していた人も少なくない。ところが内情は火の車で、負債総額は3月末時点で約620億円。6月末から配当の支払いがストップしている。
安愚楽牧場の代表取締役は三ケ尻久美子という女性だが、表に出てくることが少ないため、会員ですらどんな人物なのかを知らないという。
「三ケ尻社長は1944年生まれ。今年67歳です。創業者の未亡人という説もありますが、実像はよくわかっていません。若いころはさぞ美人だったと思われる顔立ちながら、その美貌を使ってカリスマ性を高めたという話もない。和牛商法というリスクの高いビジネスに後ろめたさを感じているから姿を現さないという見方もあるし、“彼女はカイライにすぎない”と言う人もいます」(経済記者)
ある情報によると、三ケ尻氏は安愚楽牧場主催のパーティーで「私は移動に飛行機を使わない。節約のため全部電車です」と堅実な性格をアピールしていたという。だが、同社は昨年1月に宮崎県に所有する牧場で口蹄疫が発生した際、事実を通報するのが遅れたため宮崎県から厳重注意を受けている。
今回の倒産危機騒ぎでもボロを出した。経営陣が経営危機を認識した7月中旬以降も、「一口48万円を出資すれば、半年後には52万円支払う」というおいしい話で新規の投資家を誘い込んでいたのだ。投資家側の弁護団長を務める紀藤正樹氏が言う。
「被害総額は4000億円を超えるとみられ、戦後最大だった豊田商事事件の2000億円をはるかに上回ります。それなのに同社は新規の投資家を募り、現在、三ケ尻社長は行方不明。東京支店も閉鎖し、いまだに釈明会見を開いていません。非常に大きな問題です」
安愚楽牧場は来週、出資者向けの説明会を開く予定だ。三ケ尻社長は出てきて頭を下げるのだろうか。

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