2011/09/11

海、山、恵み喪失 26都府県農水産物被害

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201109100007.html
海、山、恵み喪失 26都府県農水産物被害
2011年9月10日

 台風12号による農産物の被害が広がっている。農林水産省の9日現在のまとめでは、被害が確認されたのは26都府県。養殖魚やスギなど水産業や林業にも深刻なダメージが見られる。被災地では状況把握もままならず、被害額は今後、大きくふくらみそうだ。
 記録的豪雨に見舞われた和歌山県の農産物の被害は、生産量日本一のウメで約3億円、ミカンで1億4千万円など。日高川町にある安愚楽(あぐら)牧場の直営牧場は川の氾濫(はんらん)で牛舎が全壊、牛572頭が流され、約480頭が死んだ。同町では豚510頭も流された。
 串本町では近畿大水産研究所が養殖するクロマグロ約150匹が死んだ。農林水産業関連の被害額は9日現在で20億4871万円。死者や行方不明者が相次いだ新宮市や那智勝浦町などの調査は進んでいない。
 奈良県では、雨量の多かった五條市など県南部の被害が大きい。スギやヒノキが植林された林地79カ所が崩落し、うち18カ所は上空から確認できるほど大規模という。農産物にも被害が出ているが、同市や十津川村から情報がほとんど集まっておらず、被害額の推計もできていない。
 三重県の被害総額は9日現在で約61億円。林業では、山肌86カ所の崩壊などで32億5640万円の被害など。養殖魚が多数死んだほか、漁港に流木がたまる被害も出ている。
 台風12号が3日に通過した徳島県は、農林水産物の被害総額は2億6900万円。1億3千万円は、いけすが壊れて養殖ハマチ10万匹が死んだためだった。

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