2011/09/09

和歌山の直営牧場が被害 台風12号で安愚楽牧場 牛500頭以上流される

http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20110907/605328
和歌山の直営牧場が被害 台風12号で安愚楽牧場 牛500頭以上流される
(9月8日)

台風12号の豪雨による河川の氾濫で、黒毛和牛生産の安愚楽牧場(那須塩原市埼玉)が和歌山県日高川町小釜本で直営する「和歌山牧場」が被害を受け、管理する牛500頭以上が流されたとみられることが、7日までに分かった。和歌山県によると、このうち6日現在で約60頭の生存、約160頭の死亡を確認したという。同社は民事再生手続きを進めている最中で、債権者に対する弁済などに影響を与える可能性もある。
6日に東京地裁の再生手続き開始決定を受けた安愚楽牧場は、直営牧場などの全資産を一括または分割して売却し、その代金を弁済原資とする考えを示している。同社は「和牛オーナー(出資者)制度」を運営しており、出資者約7万3千人の債権額は約4200億円に上っている。
和歌山県によると、4日未明、和歌山牧場に隣接する日高川が増水して氾濫。牛舎5棟が全壊したほか、別の牛舎5棟と事務所が水没した。従業員など人的被害はなかった。当時、牧場では約570頭が飼養されていたとみられる。牛舎で生死が確認されたのは14頭。それ以外の牛は流され、32キロほど下流の同県美浜町の海岸などにも打ち上げられた。
日高川沿いでは80頭ほどの牛の目撃情報があり、同県などが確認を進めているほか、沿岸部では牛の回収作業が続けられている。同県は「牛が広範囲で見つかっており、正確な数字が把握しきれていない」という。
被害状況について、安愚楽牧場側は「現在、確認中」としている。
和歌山県の中部に位置する日高川町では台風12号の影響で、鶏舎内への雨水流入や豚舎の水没など、ほかの畜産業への被害も出ている。

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