2011/09/06

台風12号 日高川町で39世帯75人孤立

http://www.hidakashimpo.co.jp/news/2011/09/123975.html
台風12号 日高川町で39世帯75人孤立
2011年9月 7日

台風12号で死者3人、 行方不明1人が出るなど甚大な打撃を受けた日高川町の被害状況が次第に明らかになってきている。 依然として各地で道路網が約30区間で寸断されている状況が続いており、 上初湯川、 寒川地区などで39世帯75人が孤立している。 ライフラインは水道、 電気とも川辺地区で一部復旧はしたものの、 6日朝現在約1800世帯で断水、 約1540世帯で停電が続いている。
水道は川辺簡水施設の矢田地区や丹生地区で4日午後9時から復旧したが、 ほか8つの簡水施設が止まっており、 川辺の早蘇地区と中津、 美山全域の約1800世帯が断水しており、 給水車などが巡回している。 地区に水源がある飲料水供給施設の地区についてはほとんどの地域で水が確保されている。
電気は、 川辺全域と中津地区の一部を除く地域で回復。 ほかの中津地区、 美山全域での復旧を急いでいる。 携帯電話については川辺全域で使用できるが、 中津、 美山地区では機種や時間帯によって通話ができない状況が続いている。
美山地区の道路の寸断に伴う孤立は猪谷の10世帯20人、 妹尾の2世帯3人、 上初湯川地区の鉢で3世帯6人、 和田・中庄でいずれも4世帯8人、 初湯川の塔ノ島1世帯1人、 佐々木5世帯10人、 寒川地区の西の谷4世帯7人、 東谷3世帯7人、 滝の上2世帯4人、 小川1世帯1人で、 5日から大阪信太山駐屯地の自衛隊が100人体制で物資を調達している。 上田原は、 三十木―上田原間の県道が復旧され次第孤立状態が解消。
県・町のまとめや本紙調査によると、 分かっているだけで建物被害は民家ほか、 工場や各施設なども含み全壊60軒、 半壊2軒、 床上浸水25軒などとなっているが、 床上浸水などの被害は5倍以上にも上ると見られる。 全壊は美山地区では皆瀬、 上越方の民家。 中津地区では田尻の八景苑のすべての別荘37軒、 船津坂本の別荘3軒、 佐井のきのこセンター、 小釜本の安愚楽牧場の牛舎5棟、 高津尾小原の商工会事務所などで、 牛舎を除くほとんどが流失による被害。 このほか川原河の製材工場が壊滅的な打撃 (詳細調査中) を受けたほか、 弥谷の鶏舎や和佐の豚舎へ浸水しブロイラー2万羽、 ブタ620頭が死亡、 松瀬の日高川漁協のアユ、 アマゴが流失 (詳細調査中)、 熊野川地内等の工場5社で損壊などの被害、 小原地内にあったグラウンドも消えた。 公共施設では小原のきのくに中津荘別館が床上浸水、 近くにあった温泉の湯元設備が流されたほか、 川原河のみやま保育園や川上診療所で床上浸水し、 診療所は急患のみの対応。 役場美山支所へも水が流れ込んだ。
通行止めは、 美山地区では越方橋から国道424号につながるバイパスほか、 県道上初湯川皆瀬線の川上橋―美山大橋間200㍍、 町道川原河青木橋線の丸山橋―青木橋間500㍍、 椿山ダム湖周辺の町道栗の木桑の木線500㍍、 町道初湯川上初湯川線の佐々木―岡田間3㌔、 上初湯川皆瀬線の垣内原―和田間2㌔、 町道串本猪谷線の猪谷パークから上流へ200㍍など。 皆瀬地内では丸山、 青木など3本の橋も流失した。 中津地区の通行止めは町道大又岡本線の本田―小原間、 県道たかの金屋線の新あやめ橋から温泉館前、 中木集落からゴルフ場前までいずれも800㍍、 県道御坊中津線の坂野川橋から本川橋間、 下田原―上田原間いずれも1㌔、 小釜本橋―下田原橋間2㌔、 町道坂野川―姉子線の下田原地内1㌔など。 新あやめ橋も橋台付近が流され、 通行不能となっている。 川辺地区の通行止めは県道船津和佐線松瀬―和佐間、 松瀬―三百瀬間1㌔、 広川へ抜ける県道広川川辺線などとなっている。 いずれも復旧時期は未定。 川原河の山開センター前を終点とする御坊南海バス、 川辺地区でのコミュニティバスは運行を再開している。

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