2011/08/17

安愚楽牧場 社長が涙の釈明「全資産売却で債務弁済を」

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/08/17/kiji/K20110817001429610.html
安愚楽牧場 社長が涙の釈明「全資産売却で債務弁済を」

和牛オーナー制度を運営し、東京地裁に民事再生法の適用を申請した畜産会社「安愚楽牧場」(栃木県)が17日、神戸市内でオーナーら債権者への説明会を開き、畜産事業やホテルなどの全資産を売却して債務を弁済する方針を明らかにした。
三ケ尻久美子社長は冒頭に「前進だけが切り抜ける方法だと思い頑張ってきたが、牛肉の価格が下落し、断腸の思いで(民事再生)手続きを始めた」と涙ながらに釈明。「皆さまのご理解に背く形になったことをおわび申し上げます」と頭を下げた。債権者からは「詐欺ではないのか」との声や社長に辞任を求める意見が出た。
同社は繁殖牛のオーナーを募集し、生まれた子牛を買い取って出資者に売却益を還元する独自の制度で規模を拡大。宮崎県で昨年発生した口蹄疫や東京電力福島第1原発事故の影響で契約解除が増えたり、和牛の価格が下落したりしたために破綻した。
民事再生手続きの申立書によると、負債額は約4330億円。大部分は全国の出資者(7万3356人)に対する負債で約4207億円に上る。
約16年間で計4千万円を投資した京都府福知山市の会社員(46)は入場前に「昨年の(投資家向けの)パーティーで、社長は『口蹄疫の問題があったが大丈夫です』と言っていた。最近利回りのいいコースが増えていたので、何かおかしいと感じていた」と不安な様子で話した。
これまでに夫婦で計約1500万円を投資した三重県伊勢市の団体職員の男性(52)は「子どもの学費や老後の生活資金に充てようと思っていた。原発事故があったとしても、経営側にも責任があるのではないか」と話している。
[ 2011年8月17日 11:45 ]

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