2011/12/06

繁殖牛、契約の6割以下 消費者庁、安愚楽牧場に公表命令

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201112010056.html
繁殖牛、契約の6割以下 消費者庁、安愚楽牧場に公表命令
'11/12/1

和牛オーナー制度が行き詰まり、破産手続きに移行予定の畜産会社「安愚楽あぐら牧場」(栃木県)について、実際に飼育していた繁殖牛の頭数が、契約頭数の6割に満たない時期があったことが30日、消費者庁の調査で分かった。
消費者庁は同日、安愚楽牧場が遅くとも2007年以降、繁殖牛を飼育しているように見せかけ、消費者に優良だと誤認させたとして景品表示法に基づき違反事実の公表を命じた。
栃木県警は、安愚楽牧場の管財人や元社員らから事情を聴くなどして情報収集を進めている。
同社の負債総額は、約4330億円で全国の出資者は約7万3千人に上るとみられ、被害者の弁護団は「詐欺的手法だ」と主張していた。安愚楽牧場は共同通信の取材に「取材を受けません。回答できない」としている。
消費者庁によると、同社は子牛を売却して配当を得られるとして雑誌広告で一口30万~200万円程度で繁殖牛のオーナーを募集。オーナー制度は同社が実際に飼育していた繁殖牛の頭数と、オーナー持ち分の契約総頭数が一致していなければならないシステム。しかし07年3月末でオーナー持ち分が約9万2千頭だったのに対し、飼育頭数は約5万1千頭で約56%にすぎなかった。今年3月末の時点でも約67%。不足分は雄牛や子牛などを繁殖牛と称して割り当てていた。
消費者庁の調査に対し安愚楽牧場側は「配当ができていれば繁殖牛の数が合わなくても問題がないと思っていた」と説明したという。
同社は8月、東京地裁に民事再生法の適用を申請したが、東京地裁は11月、手続きの廃止を決定。財産の保全管理命令を出した。関係者から不服を申し立てる即時抗告がなければ12月中にも破産手続きに移行する予定。

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