2013/02/19

【永田町注目 与野党アキレス腱】民主 人材に資金、ヤル気…ナイナイづくしで厳しい党再生★(2)

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130206/plt1302060708000-n1.htm
【永田町注目 与野党アキレス腱】民主 人材に資金、ヤル気…ナイナイづくしで厳しい党再生★(2)
2013.02.06

 「無党派層や若い人の支持をどう獲得するかが最大の課題だ」「老練な政治家を育てろ」

 先週2日、宇都宮市のホテルに集まった連合栃木の関係者などから、厳しい意見が続出した。視線の先にいたのは、民主党の海江田万里代表だ。

 昨年末の衆院選で、民主党は公示前の230議席から約4分1の57議席まで激減した。党分裂前、2009年衆院選で得た308議席から比べると、減少率はさらに拡大する。歴史的惨敗のショックを引きずり、党再生がノロノロと始まった。その地方行脚の第1弾が宇都宮だった。

 こうした動きを見ながら、連合関係者は「民主党にとって最大のアキレス腱は『人材不足』だ」と嘆息する。確かに、野田佳彦前内閣の12閣僚のうち8閣僚が落選し、仙谷由人元官房長官ら大物も多数議席を失った。

 「本来、どん底だからこそ、岡田克也前副総理や前原誠司元外相、細野豪志幹事長といった面々が『自分が代表になって党を再生する』と先頭に立つべきだった。どうして、首をすくめたのか。結局、代表選に出馬したのは、経産相時代に国会答弁で泣き崩れた海江田氏と、馬淵澄夫元国交相。これでは党再生は厳しい」と元民主党議員。

 加えて、海江田氏は、和牛オーナー制度で約4200億円もの出資金を集めて経営破綻した「安愚楽牧場」の被害者から、「経済評論家時代の海江田氏が、安愚楽牧場への出資を勧めていた」として、損害賠償を求められて民事訴訟の寸前だ。海江田氏側は「賠償責任はまったくない」と強気を崩さない。

 「結果はともかく、こんなトラブルに巻き込まれている代表で党再生は大丈夫かという危惧の念はある」(民主党関係者)

 第2のアキレス腱は、党再建資金だ。

 「民主党の政治活動資金の源は、個人献金もあるがメーンは政党助成金。今回の議席激減で165億円の政党助成金は85億円と半減する。企業献金も厳しいなか、党の台所は苦しい」(同)

 人材もカネも不足した「ないないづくし」。こうなったら、残るはヤル気だが、これもアキレス腱になりつつある。

 民主党の支援団体である連合の古賀伸明会長は1月31日、民主党本部で「民主党議員らと会っているが、党再生を死ぬ気でやるという迫力がない」と苦言を呈した。

 今年夏の参院選で、民主党は参院87議席中、45議席が改選となる。昨年の衆院選直前、民主党の支持率は13・5%(11月17日、18日=産経新聞・FNN調査)だったが、今は6・3%(1月26、27日=同)まで半減。日本維新の会や、みんなの党にも抜かれて、第4位まで転落した。現状では参院選も極めて厳しい。(ジャーナリスト・田村建雄)

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