2011/08/31

安愚楽牧場4300億破綻。そもそも悪名高い「和牛預託商法」の「生き残り」安愚楽牧場に、なぜ大金を預けるのか。――出資詐欺の悪党手口を全部書く!

http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20110823/281550/
安愚楽牧場4300億破綻。そもそも悪名高い「和牛預託商法」の「生き残り」安愚楽牧場に、なぜ大金を預けるのか。――出資詐欺の悪党手口を全部書く!
作家 夏原武
2011年 8月31日

豊田商事の2倍以上、空前絶後の被害額
豊田商事事件は、永野会長の凄惨な最後で強く記憶されているが、なによりも注目すべきは、2000億円と言われる被害額だろう。
マルチや詐欺・詐欺商法では他にもオレンジ共済組合事件(96億円)、経済革命クラブ事件(350億円)などがあるものの、2000億円という被害額は目を疑うほどであった。
2000億はとにかく巨大で、これ以上の巨額な被害を生む事件は起きないだろうと言われていた。
しかしつい最近、豊田商事の2倍以上もの被害額の事件が起きてしまった。和牛オーナー制度運営「安愚楽牧場」倒産である。
2011年8月22日時点において「詐欺である」と認定されたわけではなく、今のところは「経営不振によるもの」とされている。だが、疑わしい部分もあり弁護団からは「詐欺的」という言葉が出ている。
筆者も長年詐欺や詐欺商法を見てきた「プロ」として、とてもではないが、現時点での牧場側のコメントには首肯できない。
今日はこのあたりのカラクリを全部書いてしまおう。

安愚楽牧場は、悪名高い「和牛預託商法」とどう違うのか
最初に以下の記事を読んでもらおう。
4300億円を超える負債が判明した和牛オーナー制度を運営する「安愚楽牧場」(栃木県那須塩原市)。
全国安愚楽牧場被害対策弁護団(団長・紀藤正樹弁護士)は、違法な勧誘が行われていた可能性があるとして消費者庁に行政処分などを求め、「5000億円以上の被害規模が確実な情勢で、豊田商事事件を上回る戦後最大の消費者被害となる」と危機感を強める。
同社は経営が悪化した7月中旬、これまでより高利回りで新たなオーナーを勧誘しており、被害拡大につながったとみられる(読売新聞2011年8月16日)
まず考えてもらいたい。そもそも「和牛オーナー制度」というのが、真っ当な商売なのだろうか?
この名称を聞いて思い出されるのは、90年代に「和牛預託商法」と呼ばれた悪徳ビジネスである。

「和牛預託商法」のイカサマ手口
「和牛預託商法」とは、簡単に言えば、和牛仔牛の飼育に出資することで「成牛となって売買されたときに、高額な配当を得られる」と謳うもの。
きちんと機能すれば理論通りになるのかもしれない。しかし実際には「高配当」がひとり歩きし、実際には「飼育も牛保有もしてない」などという会社が続出した。
早い話、単に出資金を集めるだけの詐欺が行われていたのである。
これまでに弁護団が結成されただけでも「和牛の里共済牧場」「あさぎり高原共済牧場」「ふるさと共済牧場」「みちのく都路村共済牧場」などの事件がある。
こうした事件が起きた背景には「特定商品等の預託等取引契約に関する法律」に家畜が含まれていなかったことがある。

安愚楽牧場は、和牛預託商法の「生き残り」
1996年から97年に被害が続発した和牛預託商法を鑑みて、同法律にの特定商品に家畜が含まれることになった。
それにより、前述の牧場をはじめ、最盛期に17社もあった預託会社は、出資金返還に応じざるを得なくなり、次々に破綻。
軽井沢ファミリー千紫牧場とジェイファームの両社長は、出資法違反と詐欺で逮捕・起訴に到っている。
つまりはっきり書けば、「和牛預託商法」はかなり怪しい商売だったわけである。
安愚楽牧場の「和牛オーナー制度」、どことなく「和牛預託商法に似ている」と思わないだろうか。
それもそのはず。実は安愚楽牧場はこの「和牛預託商法の元祖」と呼ばれていたのである。破綻せずに生き残ったのは、曲がりなりにも牛を飼育する実態があったからだ。

なぜ安愚楽牧場に何千万も金を預ける
早い話、安愚楽牧場は「和牛預託商法」グループ「最後の生き残り」なのである。
つまり、出資法違反や詐欺で逮捕者が出たビジネス業界の一員であったことは間違いないのだ。
この話は当時さんざん報道されていたわけで、そのような企業に出資するリスクは明白だったはず。なのに疑問も抱かず、なぜ何千万も虎の子の金を預けるのか。
和牛預託商法の話に戻そう。
この商法をやっていた連中は、集めた金を牛の飼育などには使わず、不動産投資など他のことに使っては費消していったのが実態。集めた金から「配当金」を払うという、詐欺独特の自転車操業状態であったこともわかっている。
要するに「和牛」という高級商品をお題目にしてはいるものの、中身はずっと以前から存在している出資詐欺や投資詐欺の類と同じなのである。

エビ養殖、和牛飼育……、毎度おなじみ「出資詐欺」
出資詐欺は手を変え品を変え登場する。なぜならある商法が行き詰ってバレると、別の品に変えてカモを探すからだ。
考えてもみてほしい。真珠養殖詐欺だの東南アジアでのエビ養殖詐欺など、大規模な詐欺事件の報道を思い出すはずだ。
もちろんいずれも「養殖」実態はほぼなく、金を集めるだけが目的という悪質なもの。被害者も多数出ている。
金を集めるだけ集めると配当が滞り、「台風でエビの養殖が打撃を受けた」とかなんとか言い訳しながら、悪党は撤退を始めるわけだ。
養殖というビジネスが重要なのはたしかだが、それによって高配当が得られるという絵図には、なんの保証もない。

高配当なら、なぜ銀行に行かない?
そもそも、もし高配当が本当であれば、一般投資家などに小口で売る手間を掛けるより、銀行に話を持ち込めばいい。喜んで出資してくれるはず。
――なのになぜ年寄りの退職金を狙ってくるのか。
投資する前にたったこれだけ考えれば、「怪しい」とわかりそうなものである。
こういった怪しい出資・投資話は、枚挙に暇がない。ラスベガスカジノ出資から始まり、ブラジルで金鉱山に出資しないかとか、果てはアフリカの砂金産出地域の不動産購入などまである。
毎年のように話が出てくるのだが、ここ数年では、マカオカジノ出資があちこちで勧誘されていたのが記憶に新しいところだ。

安愚楽牧場「手口」は、撤退期の詐欺ビジネスに酷似
和牛預託というのは、本質的には素人が関わるものではない。
生産農家や共同組合員などがリスク分散の意味も込めて出資を募集するもの。本来、成牛が売買されたとしても「高級和牛肉がもらえる」程度のものだ。
つまり、和牛預託「商法」とはまったく違うし、そもそも儲かるものではない。
今回の安愚楽牧場事件で弁護団が指摘しているのは、破綻が明らかになった時点でも、新たに勧誘し、しかも配当率をアップしている点。
これは撤退期の詐欺商法がよくやる手口に、きわめてよく似ている。
つまり、詐欺商法業者の話だが、もう破綻必須と悟った悪党が、社会で目立つ危険性を犯しても、「行きがけの駄賃」で被害者を増やして逃げるパターンだ。

安愚楽牧場「配当」はどこから出ていたのか
そこがきわめて「詐欺的」なのである。
今回の安愚楽牧場も、この「逃走パターン」に酷似している。
これに対し安愚楽牧場側は「末端にまで情報が行き渡っていなかった」と言い訳している。
まさに盗っ人猛々しい言いぐさだ。破綻が見えているのなら、細かな話は伏せていたとしても新規勧誘の全面禁止を通達することぐらい、いくらでもできるはずだからだ。
被害者の話も報道されているが、これまで配当が滞ることはなかったと話している。
たしかに配当さえ続いていれば、問題はない。
問題は、その配当をどこから出していたかだ。生育牛の売却利益から出ていたならいいが、集めた金額を考えるに、出資金から配当を捻出していたのではないかと思えてしまう。

出資金は保全されていたのか?
穿った見方だとは思うが、この手の「商法」には、よくあることだからだ。
つまり「配当を出し続けている」という事実が、新規顧客を呼び込むための「餌」になるからである。
筆者のこれまでの同様事件の取材例の話をしよう。
被害者が見せてくれる通帳には、きちんと決まった日付で配当が記されていることが多い。
ただし、出資した金額に比べれば微々たるものだ。たとえば1000万円出資して年8%配当であれば、わずか80万円。5年受け取っても、元金の半分にもならない。
それなのに配当を受け取った「カモ」は、知り合いなどに「いい出資先」として紹介したりする。そのときに圧倒的な効力を有するのが、「配当の事実」なのである。

残るものなどない
しかし、ここで「もしこの出資先が詐欺企業だったらどうするか」、ちょっと考えてみよう。
前述の計算でもわかるように、事業など一切していなくても、配当は預かった金から払うことができてしまう。
つまりひとりの出資金で、12人くらいのカモに1年配当を出せる。残り11人の1億1000万円は、まるまる懐に入れればいい。たった1年でこれだ。
早い話、「約束した配当」を続けても、詐欺師の手元には莫大な金が残るのである。
つまり、配当などはなんの保証にもならないというわけだ。
この手の詐欺でいちばん困るのは、兌換できるものが一切手元に残らないことである。
契約証であろうと預かり証であろうと、そんなものは私企業が発行しただけのものであり、公的な保証とはまったく関係ない。
現物が存在していればまだいいが豊田商事事件でもわかるように、そもそも投資事業をしていないのだから、現物すら存在しない。

生き物に投資する危うさ
今回の場合、現物は存在するのだが、なにしろそれは生きた牛である。被害弁済として受け取れるものではない。
さらに、売却したとしても被害額を埋めることなど絶対に不可能なのである。
たしかに、311の東日本大震災による影響はあっただろうし、原発による放射能の影響もあったのだろう。
だが「それがすべて」と思えないのは、和牛預託商法というビジネスの範疇に存在しているからである。
高級和牛は高級マグロ同様、宝石のような取引価値を有している。が、それは消費が前提にあるわけで、需給バランスが大きく影響してくる。
安定した一定相場が続くという保証はどこにもない。

怪しい投資話には乗るな
震災も原発もなかったとしても、だから大丈夫だったという理屈にはならない。
最低金利が続き、景気の先行きも不透明、そこに加えての震災・原発という未曾有のアクシデントが起きている日本では、資産をどう運用したらいいのか誰もが迷うことになる。
だが、だからといって、理論ばかりが先走りし、自分に都合のいい経済見通しや市場分析ばかりの業者に預けることは絶対に避けなければいけない。
今回は、その典型的なケースであることだけは間違いない。
仮に詐欺としての認定がなかったとしても、被害額が史上最大になるという意味では、同じことなのである。

夏原武(なつはらたけし)
作家
1959年生まれ。雑誌編集者を経てフリーランスに。著書に「サギの手口」(データハウス)「現代ヤクザのシノギ方」(宝島社)「バブル」(同・共著)など多数。漫画原作として「クロサギ」(小学館ビッグコミックスピリッツ)「ギャングスターズ」(秋田書店プレイコミック)を連載中。

安愚楽牧場:再生法申請 被害対策弁護団、きょう結成 債権者1000人超に /群馬

http://mainichi.jp/area/gunma/news/20110831ddlk10020245000c.html
安愚楽牧場:再生法申請 被害対策弁護団、きょう結成 債権者1000人超に /群馬
毎日新聞 2011年8月31日 地方版

和牛オーナー制度で資金を集めていた「安愚楽(あぐら)牧場」(本社・栃木県那須塩原市)が民事再生法の適用を申請した問題で、「安愚楽牧場被害対策群馬弁護団」が31日に結成される。東京商工リサーチ前橋支店によると、県内の債権者は1062人、債権総額は58億9200万円に上っており、弁護団は9月10日に説明会を開催する。
弁護団は群馬弁護士会所属の有志9人で結成し、他県の弁護団と連携して安愚楽牧場の経営実態などを調査し、債権者の救済に向けて活動する。
同弁護士会が27日に行った電話相談には56件(債権総額約8億3500万円)の相談が寄せられ「債権は返金されるのか」「牧場の再生手続きは今後どうなっていくのか」などの質問が大半だったという。県内の消費生活センターには今月1~28日に計42件の相談があった。
一方、東京商工リサーチ前橋支店によると、県内で債権額1000万円以上は149人おり、1億円以上も1人(債権額1億7000万円)いた。
弁護団結成準備会の樋口和彦代表は「多くの県民が困っている。今後の手続きの手助けや見通しを説明できるよう努力したい」と話している。
説明会は午後6時から、前橋市野中町の県勤労福祉センターで。参加費無料。【鳥井真平】

「安愚楽」和牛オーナーは賠償対象外 東電方針、牧場とは交渉

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110831/biz11083110080003-n1.htm
「安愚楽」和牛オーナーは賠償対象外 東電方針、牧場とは交渉
2011.8.31 10:08

東京電力は、福島第1原発事故の損害賠償問題で、東京地裁に民事再生法の適用を申請した「安愚楽牧場」(栃木県那須町)の7万人超の和牛オーナーについて、個別の賠償請求には応じない方針だ。同牧場の破綻に対する損害については今後、交渉するが、どこまで債権者の救済につながるかは不透明だ。
東電の広瀬直己常務は30日の会見で、「オーナーの方の出資は原子力事故とは関係ない」と述べ、賠償に応じない方針を示した。
同牧場は、原発事故とその後の放射性セシウムに汚染された牛肉の流通で、和牛価格が下落し、オーナーの解約が急増したことが破綻の原因とし、東電に損害賠償を請求する方針を表明。債権者の一部にも請求の動きがある。
細野豪志消費者・食品安全担当相も8月2日の会見で、「牧場の場所や牛の問題ということから言っても、賠償の枠組みに乗る可能性は十分ある」と述べていた。
これに対し、東電は、オーナーの損害は、同牧場への出資によるもので、直接的な賠償対象にはならないと判断した。ただ、同牧場の破綻と原発事故の因果関係が認められた場合は、直接被害や風評被害の賠償に応じる。賠償金は、同牧場を通じてオーナーに弁済される形となり、どこまで損害が認定されるかが今後の焦点となる。
同社は繁殖牛の所有者を募集し、生まれた子牛を買い取り、出資者に売却益を還元する独自の制度を運営。高利回りの利殖手段として会員を拡大してきた。民間調査機関の帝国データバンクによると、負債額は約4330億円で、今年最大の企業倒産。うち約7万3000件、約4207億円をオーナー契約者の債権が占めている。

交通費5000円 宿泊8000円 東電、原発賠償算定基準を公表

http://www.sankeibiz.jp/business/news/110831/bsd1108310802002-n1.htm
交通費5000円 宿泊8000円 東電、原発賠償算定基準を公表
2011.8.31 05:00

東京電力は30日、福島第1原発事故の損害賠償をめぐる算定基準などを発表した。政府指示による避難費用のうち同一県内の移動交通費は1人1回当たり5000円の定額を支払い、宿泊費は1泊8000円を上限とする。文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会が今月5日に決定した中間指針に沿ったものだが、風評被害に関する事故の影響度合いの算定率などは「検討中」として先送りした。
個人向けは、9月12日をめどに請求用紙の発送と受け付けを開始し、10月の支払いを目指す。想定対象は5万6000世帯の15万人。法人や個人事業主に対しては、9月中をめどに請求用紙を発送する。
事故が収束していないため、初回の賠償請求対象期間は、事故発生の3月11日から8月末までとし、その後は、3カ月ごとに請求受け付けと支払いを行う。
紛争審査会は、風評被害の救済に関して、農林水産など幅広い業種を認定したが、東電は根拠となる市場価格の下落率などについて「具体的な数値は検討中」として示さなかった。
観光業などは全国からの請求が予想され、この日会見した東電の広瀬直己常務は「対象企業は40万~50万とみているが、実際にどれだけ積み上がるか分からない」と述べた。
また、広瀬常務は、経営破綻した「和牛オーナー制度」を運営する安愚楽(あぐら)牧場(栃木県那須町)が、東電に破綻の責任があるとした問題について「オーナーの出資は、原子力事故とは関係がない。賠償は牛の出荷に対する損害に限られる」とし、出資金は賠償の対象にならないとの認識を示した。

預託農家が説明要望へ 安愚楽牧場

http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000001108300001
預託農家が説明要望へ 安愚楽牧場
2011年08月31日

和牛オーナー制度を運営する「安愚楽(あ・ぐ・ら)牧場」(本社・栃木県)の経営が行き詰まった問題で、同社から牛を預かって育てている県内の預託農家が、同社に今後の経営方針について説明を求める方針であることが30日、わかった。一時滞っていた農家への預託料の支払いは再開されたものの、農家からは先行きを心配する声が上がっている。
新富町の伊藤成年さん(51)は、肉用牛を育てる肥育農家だ。県内の預託農家でつくる「宮崎安愚楽会」の会長で、一部のメンバーから「自分たち(預託農家)の先行きや同社の経営方針を聞きたい」との声が寄せられている。「会としての総意ではないが、情報を得ていくらかでも不安を解消したい」と伊藤さんは話す。
11年前に会社員を辞め、家族の勧めで預託農家になった。昨年の口蹄疫(こう・てい・えき)では、預かっていた牛50頭を殺処分。だが今年5月10日に飼育を再開し、増設した畜舎2棟で109頭を育てている。
預託金はこれまで月1回振り込まれてきた。今は一頭あたり一日120円で、月約36万円になる。うち十数万円を肥育に必要な光熱費などに充てている。
安愚楽牧場の経営難が表面化する以前の6月分から預託金が一時、振り込まれなくなった。同社から供給される餌の量もいったん4分の1まで減った。
ただ、預託金の振り込みは今月12日から再開、餌の量も3分の2程度にまで回復した。
しかし、安愚楽会のメンバーの中には、同社から「支給する餌を半分に減らしたい」との連絡を受けた農家もあるという。同社の再生計画はまだ不明。預託農家の今後の取り扱いについても、今のところ同社から連絡はない。
同社との預託契約は1年単位。伊藤さんは「次の契約ができるのか。飼育成績がよくないと打ち切られるのではないか」と不安げだ。「県内のすべての預託農家が存続できるよう、同社に求めたい」と話す。

◆県内 預託22戸、210人が出資
農林水産省のまとめでは、8月10日現在、「安愚楽牧場」直営の牧場は全国に38カ所、預託農家は346戸。両方を合わせた飼育牛は計14万5100頭。地域別の預託農家数は、北海道(136戸)が最も多く、これに九州(121戸)が続く。
県などによると、県内の預託農家は22戸(ほかに1戸が休止中)で全国の6%だ。内訳は、肉用牛を育てる「肥育農家」が9戸、子牛を生ませて育てる「繁殖農家」が13戸。同社の牧場3カ所と預託農家で計約6千頭が飼育されている。
一方、帝国データバンク宮崎支店の調べでは、県内には210人の出資者がいる。うち1千万円以上の大口出資者は32人。債権総額は10億3900万円に上るという。

安愚楽牧場問題きょう弁護団結成

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20110831-OYT8T00042.htm
安愚楽牧場問題きょう弁護団結成
(2011年8月31日  読売新聞)

和牛オーナー制度を運営する「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県那須塩原市)が民事再生法の適用を申請し、出資者への支払いを停止している問題で、群馬弁護士会の有志は30日、債権者救済に取り組む弁護団を結成すると発表した。
記者会見した樋口和彦弁護士によると、メンバーは弁護士9人で構成される予定で、31日に設立準備会合を開いて正式に結成する。弁護団では、債権届の代理提出や今後の見通しの説明、刑事手続きの検討などを行う。9月10日午後6時からは、前橋市野中町の県勤労福祉センターで、被害者向け説明会を開催する。
同会は27日に無料電話相談会を実施している。県内在住者から56件の相談があり、相談者の出資金の平均額は1491万円で、最高額は1億5900万円だったという。
県や市などの消費生活センターにも1日から28日の間に、オーナー会員(債権者)から計42件の相談が寄せられた。県消費生活課によると、「配当金が月末に入るはずだが、入っていないので心配」などの内容が多かったという。
東京商工リサーチ前橋支店によると、債権者は県内に1062人おり、債権総額は約58億円にのぼる。

東電が9月12日から補償受付を開始、今後は3カ月ごとに請求

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22936720110830?sp=true
東電が9月12日から補償受付を開始、今後は3カ月ごとに請求
2011年 08月 30日 17:57 JST

[東京 30日 ロイター] 東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)は30日、福島第1原子力発電所・第2原子力発電所の事故による個人への損害補償について、9月12日をメドに請求書の発送・受付を開始し、10月の早い段階での支払い開始を目指すと発表した。
3月11日の事故発生から8月末までの間に確定した損害について、初回に請求。その後は、3カ月ごとに請求することになる。
法人・個人事業主については、書類の作成に時間がかかっているものの「書類が整ったら手続きを開始し、10月に個人とそう遅れることなく支払いを始めたい」(広瀬直己常務)としている。
損害賠償を支援する「原子力損害賠償支援機構」と東電が共同で特別事業計画を策定。政府が認可したうえで、機構が賠償資金を支援することになる。
補償額は、同一県内の移動は1回あたり1人5000円、宿泊費は1泊8000円を上限とするなど、政府の原子力損害賠償紛争審査会が5日に出した中間指針に基づく基準を示した。
東電はこれまでに、仮払いとして、5万6000世帯・15万人に対し、1120億円を支払っている。仮払いで支払った補償金は初回の本補償から差し引くことになるが、万が一仮払いが本補償を上回った場合には、次の支払い時に差し引くなどの対応を取ることになる。
東京地裁に民事再生法の適用を申請した安愚楽牧場(那須塩原市)については「牧場が出荷する牛の風評被害や出荷制限は対象になる。出資は事故とは何ら関係ないため、あくまで牛の出荷に関する侵害に賠償は限定される」との認識を示した。
現在、補償対応は1200人体制で行っているが、10月メドに約6500人体制に拡大して対応する。6500人中、社員は3000人、その他委託や派遣で賄う方針。ただ、補償業務がどの程度の作業量になるか不明なため「8000人程度になる可能性も考えている」と、さらなる人員増も視野に入れている。
補償総額の見積もりについては「今回は8月31日までの分を確定したに過ぎず、合理的に見積もる賠償認識とは基本的に違う。8月31日以降、どの程度続くのかも、まだ分からない」と述べるにとどめた。
野田佳彦首相の下で発足する新内閣に対しては「賠償責務果たしていきたい。国の支援を頂きながら、迅速、公正な賠償していきたい。そういう意味で一緒にやらせていただきたい」とした。
(ロイターニュース 清水 律子)