2012/06/04

安愚楽オーナーに「債権買い取る」=電話勧誘が急増、顧客名簿流出か

http://news.toremaga.com/nation/nnews/409151.html
安愚楽オーナーに「債権買い取る」=電話勧誘が急増、顧客名簿流出か
2012年06月03日

 「和牛オーナー制度」で全国から約4300億円を集め、昨年8月に経営破綻した安愚楽牧場(栃木県那須町、破産手続き中)をめぐり、かつてのオーナーに対し、「債権を買い取る」などと被害回復を装う電話が相次いでいることが3日、分かった。結果的に別の債権の購入を持ち掛ける内容で、国民生活センターは「『二次被害』につながる可能性が高い。絶対に話に乗らないように」と注意を呼び掛けている。 
 同センターによると、二次被害関連の相談は昨年8月〜今年5月末に計274件寄せられた。昨年8〜12月は計27件だったのに対し、3月は60件、4月は88件に上り、5月も同程度の相談があるという。
 全国安愚楽牧場被害対策弁護団にも関連の相談が寄せられており、昨年11月〜今年5月末で366件に上る。うち10件は実際に金が支払われており、約9000万円の被害が確認されているという。
 1000万円以上を投資したという練馬区の70代の主婦によると、今年4月、数回にわたり、「高額出資者に対して特別に電話している。被害金の4割を回収できる」と男から電話があった。男は、福岡県にあるという投資会社の社員を名乗り、「回収には別の会社の債権を買う必要がある」などと持ち掛けた。「しばらく考えたい」と答えるうちに連絡が取れなくなってしまったという。
 5月30日の債権者集会では、オーナーの届け出債権約4264億円のうち回収できた資産は約0.5%の約23億円にとどまることが明らかになった。
 破産管財人は電話勧誘の急増について、「詐欺グループと思われる集団に被害者リストが流れたようだ」と指摘。同センターや同弁護団は「被害回復の見通しが不透明な中、今まで以上の注意が必要だ」などと訴えている。(了)

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