2012/02/03

企業倒産:昨年県内、60件減の111件 安愚楽牧場影響、負債は4190億円増 /栃木

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企業倒産:昨年県内、60件減の111件 安愚楽牧場影響、負債は4190億円増 /栃木
毎日新聞 2012年1月15日 地方版

昨年1年間の県内企業の倒産件数(負債総額1000万円以上)が前年比60件(35・1%)減少し111件となり、1989年以降で4番目に少なかったことが、東京商工リサーチ宇都宮支店のまとめでわかった。一方で、年間負債総額は約4700億4500万円で同4190億円の大幅増。畜産大手「安愚楽牧場」(那須塩原市)の経営破綻など大型倒産の影響が見られた。同支店担当者は「欧州の財政問題や異常な円高、デフレ環境など不安材料は多い」と今後も楽観できない状況が続くとしている。
まとめによると、業種別では▽サービス業42件▽建設業29件▽製造業21件--となり、3業種が82・8%を占めた。原因の大半が「販売不振」で94件。「他社倒産の余波」が8件、東日本大震災などによる「偶発的原因」が4件だった。地域別では宇都宮市が18件でトップ。日光、那須塩原市がそれぞれ12件、足利市が11件と続いている。
同支店によると、震災と福島原発事故による風評被害で4月度は倒産件数が急増した。その後もタイの大洪水による製造業への打撃や円高が進むなどのマイナス要因が相次いだが、金融円滑化法など政府の資金繰り支援策が奏功し、各企業の努力もあって倒産件数が抑えられたという。ただ、担当者は「今後、各種支援策の政策効果が薄れた時に、中小企業の倒産が相次ぐ可能性が否定できない」と分析している。【吉村周平】

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